リモートセンシング 画像処理
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カラー合成色の認識樹木の葉は、なぜ緑色に見えるのでしょうか。 人が色を認識するというのは、まず太陽光の可視光線が物体にあたり、その光が反射して目に入り、それにより脳が色を認識するというプロセスになります。 樹木の葉が緑色に見えるのは、太陽の可視光線が葉に当たり、緑色の波長を反射し、それ以外の波長の光を吸収するため、緑の光が目の細胞を刺激し、それが脳に伝わることで、葉が緑色に見えるのです。 人の目には、色と光の強さを感じ取る視覚細胞があります。このうち、色を感じ取る細胞は3種類あり、それぞれ赤色、緑色、青色の光を吸収します。 したがって、光の3原色は、この赤色、緑色、青色のことを指します。 ここで、モノクローム(モノクロ)について光の3原色を使って説明します。 モノクロームは、赤色、緑色、青色が同じ量だけ混ざり合ったとき、その強さの違いにより表現されます。その強さを数値で表した例を示します。 例えば、赤色0、緑色0、青色0の場合は、黒色になります。 赤色100、緑色100、青色100の場合は、灰色です。 赤色200、緑色200、青色200の場合は、明るい灰色です。 赤色255、緑色255、青色255の場合は、真っ白になります。 このように、赤、緑、青が同じ数値の場合、モノクロームになります。 ここで、数値の最大値を255としていますが、これはコンピュータでいう1バイト(=8ビット)に相当します。 コンピュータは、0と1の2進数、この最小単位を1ビットといいますが、この1ビットが8つ集まったものが1バイトであり、数値でいうと255になります。 2進数で1が8つ並んだ 11111111は、10進数で255になります。 コンピュータディスプレイのカラー表示は、一般に、赤色、緑色、青色にそれぞれ1バイトを割り当てたもので表現します。すなわち表示色は、 赤256諧調×緑256諧調×青256階調 = 16,777,216色 になります。 ちなみに、光の3原色によるカラー表現をアルファベットの頭文字(Red、Green、Blue)をとって「RGB」カラーと呼びます。 カラー合成衛星データは、あらかじめ決められた光の波長帯域の光の強さを観測しています。 ここに、青波長帯域、緑波長帯域、赤波長帯域の光の強さを観測したデータがあったとします。 この観測データに、それぞれ青色、緑色、赤色をつけて合成すると、人が目で見る場合と同じようなカラー画像が出来上がります。 具体的に、ランドサット衛星のTMデータを例にとって説明します。 TMデータのバンド1は青色に相当します。バンド2は緑色に相当します。バンド3は赤色に相当します。 よって、TMデータのバンド1に青色、バンド2に緑色、バンド3に赤色を割り当ててカラー合成を行うと、宇宙から見たカラー写真が出来上がります。 ただ、これだけでは、カラー合成後の色は薄暗いため、地表状態をはっきりと識別することができません。このため、実際にはカラー合成後に色調を強調する必要があります。なお、色調強調処理については、別途説明します。 カラー合成は、このように観測データ(各バンド)に、青色、緑色、赤色を配色して、これを合成することにより作成できます。 衛星データのカラー合成のパターン衛星データによる代表的なカラー画像には、次のものがあります ◆ フォルスカラー画像 ◆ ナチュラルカラー画像 ◆ トゥルーカラー画像 1.フォルスカラー画像 近赤外線帯域のデータを使い、森林(植物)を赤色で表したカラー画像です。 近赤外線帯域に赤色、赤波長帯域に緑色、緑波長帯域に青色を割り当ててカラー合成します。 2.ナチュラルカラー画像 近赤外線帯域のデータを使い、森林(植物)を緑色で強調したカラー画像です。 近赤外線帯域に緑色、赤波長帯域に赤色、緑波長帯域に青色を割り当ててカラー合成します。 3.トゥルーカラー画像 人の目の配色と同じように表現したカラー画像です。 赤波長帯域に赤色、緑波長帯域に緑色、青波長帯域に青色を割り当ててカラー合成します。 Copyright (C) 2009- Aoyama All Rights Reserved.
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